テレビの内容をまとめた芸能ニュース

最近の芸能ニュースの多くは、テレビでの発言、もしくはブログやSNSの発言をまとめたものとなっており、独自に取材し、それを記事にしたものはネットニュースではほとんど出てきません。実際に取材をし、それを記事にする場合は紙面上で扱うことがほとんどであり、ネットニュースのほとんどはこうした取材を基にしていないものばかりです。スポーツ新聞の芸能ニュースが特に顕著ですが、スポーツに関する記事などはたとえネットであっても、独自に取材を重ねたものが多くなっており、いわば芸能ニュースだけ特異な存在となっています。なぜそういうことになるのか、知っておく必要があります。
ネットニュースの場合、アクセス数を稼げればそれでいいという考え方があります。また、芸能ニュースは鮮度が第一であり、よほどのスクープでない限りは鮮度が優先されます。例えば、テレビでこんなことを言っていたというのはかなり鮮度としては落ちやすいものとなっており、翌日の紙面に載せるわけにはいきません。以前、発言が問題視された時はSNSがない時代であり、新聞が前日のものを出したとしても鮮度は落ちていないため、それで十分でした。つまり、SNSやネットの発達が芸能ニュース自体の鮮度を大きく左右しているということがわかります。
新たな楽しみ方として、各新聞社ごとにどのような見出しをつけているのかというのを確かめるというものがあります。もはやいくつかの新聞社が同じような発言を記事にすることが多くなっています。そのため、今後もこうした傾向が続くと考える以上、新たな見方としてその発言でどのような見出しをつけたかというのを見ていった方が面白くなります。例えば、コメンテーターが別のタレントにダメ出しをする場合、ヒートアップしたことを着目され、コメンテーターが激怒したというような見出しをつける一方、単にダメ出しを行ったというような見出しになることもあり、新聞社によって様々です。
これらのことにより、どのような口調で発言がなされたかというのをテレビを見ずして知ることができます。もし1つだけで、激怒したことだけが書かれていれば、そんなことであの人は怒るのかという印象を覚えますが、単にダメ出しをしただけというのであれば、いつものことなんだろうと思うようになります。このように、いくつかの記事を比較し、どこに着目して記事を書いてあるのかを読むことでおおよそのニュアンスは分かるようになります。