芸能ニュースの今年のメインタイトル

芸能ニュースで今年話題になった人はほとんど離婚や不倫がらみで、重苦しいニュースがほとんどだった。芸能人には芸能人なりの一般の人には理解できない苦労はあるのかもしれないが、夫婦の距離感は家庭的なものなので、住んでいる世界の差はあまり関係ないと思う。要するに夫婦の関係はお互いがどれだけ相手のことを考えているかによって、微妙な食い違いや価値観の差に我慢の限界を感じていしまうのかもしれない。一班的な夫婦であればお互いのことをある程度考えて生活しているものだが、芸能ニュースを見ている限り芸能人にはそのような感覚が欠落しているようだ。特にテレビのワイドショーなどでは放送時間の関係で都合のよい長さに編集されていることもあって、関係者の話などを聴いていても感情移入は難しい。週刊誌や芸能雑誌にはテレビでは放送することが難しいような内容な記事も載っているが、ほとんどの記事は取材した人物の主観も混ざっていて非常にわかりにくく、こちらも関係者への感情移入はできないといっていい。芸能人の不祥事の話題になると、当の本人からはその後を見据えるような態度しか見えてこないし、周囲の状況も当事者以外が無駄に緊迫している様子が垣間見えてしまう。実際の話不倫や離婚問題などは当事者以外まったくどうでもいいい話題なので、そういった話題がニュースとして扱われる芸能人は非常に気の毒である。ほとんどの芸能人は会社である芸能事務所に所属しているはずなので、いわゆる社則に準ずるものに従わなければならないはずだが、芸能ニュースを見る限りでは当事者にはそのような圧迫感は感じられないし、逆に自由な印象を受けてしまう。芸能人は多くの一般庶民にとっては憧れの対象であるにもかかわらず、一般庶民から見ると最も理解できない人種が芸能人である。不倫問題の陰に隠れた明るいニュースにはわずかな時間しかかけられず、聞き飽きたような話題を執拗に報道するテレビ局の姿勢に番組内容以上の目的を詮索してしまう。読者や視聴者はもっと別の話題や情報を欲しがっている可能性があるのに、自分たちの都合だけで情報が統一されるのもおかしな話である。今年はいろいろなジャンルの影響力のある人が亡くなったり引退したりしている。話題は芸能人の家庭内や懐事情ではなく、もっと違う場所にある。ほとんどの人はそれを期待しているにもかかわらず、相変わらず今日も芸能ニュースは気ままな平常運転で昨日と同じ話題を繰り返すのである。