芸能ニュースへのコメントで見るその人のセンス

芸能ニュースは昔からワイドショーなどで取り上げられており、誰と誰が熱愛が発覚した、不倫をした、揉めているといった類の話が数多く出てきては、それに1つずつコメントをする芸能人、コメンテーターが存在します。ただ、昔とここ最近で大きく変わったことは、どのようなコメントをしたか、コメンテーターの発言がすぐにインターネットで拡散され、知ることができるというものです。以前であれば、誰がどのように言ったのかというのは分からず、後になって知るということが見られました。しかし、ものの数分でメディアが記事にしてしまうため、すぐに拡散されるようになっています。

こうしたニュースへのコメントが拡散されることで、その人の言葉のセンス、考え方を知ることができます。お笑い芸人のコメントにありがちなのは、多数を占める意見とはあえて違う意見を言って存在感を出そうというものです。同じことを言っても意味がないと考え、別のことを言って目立つというものですが、これはよほどセンスがなければできないことです。あえて少数意見を述べるということはそれだけ反発されてしまいます。それを覚悟で発言するということは、なぜそう思ったのかを根拠を示しながら話さなければ成立しません。そのため、お笑い芸人ではない人がこれをやると大変なことになりがちです。

また、文化人と呼ばれる人が芸能ニュースへのコメントをする場合、一般論でしか語られないことがほとんどです。熱愛が発覚すれば、幸せになってほしいですねと語り、不倫をしたら許せないですねとコメントするなど、誰もが思うことしか言わない傾向にあります。それを視聴者も望んでおり、時折見られるかなり突飛なコメントを残す文化人に対する反発が見られるのをそれを裏付けています。文化人と呼ばれる人に一般論を語ってもらい、それと反対になるようなことをお笑い芸人に言ってもらい、それを司会者がまとめるという構図が最近テレビ番組で見られる構図です。

コメントが上手な人、センスのある人は視聴者が何を求めているのかがよくわかっています。熱愛が発覚する相手により、幸せに感じると思うこともあれば、みんなが憧れるあの人がついに結婚してしまうのかという寂しさもあります。そうしたものを感じ取り、同じようなニュースであっても、相手によって発言のニュアンスを変えることができるのはセンスがある証拠です。そうした人が芸能界に生き残ることになります。